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Tag "Berlin"

ベルリン芸術大学の下見も兼ねて、7月末に大学のサマースクールに参加してきました。内容は、ベルリン市内あちこちにある歴史的記念碑が、町中に存在することで人々とどのような関係にあるのかを考察する、というずいぶん抽象的なものでした。ファインアートのコースに分類されてはいたのですが、記念碑そのもの(作者など)に関する勉強会というものではなかったので少し拍子抜けした部分がありました。しかし記念碑の作成に至るまでの経緯や歴史的背景を体系的に学んだことで、自分の物作りの方法論にヒントを見つけたことと、ベルリンそのものについてさらに知ることができたことが自分にとって収穫でした。

ベルリン市内の記念碑は観光客でにぎわっているところが多く、観光客用の情報がネット上に多々あると思います。しかし今回せっかくツアー客以上のことを学べたのだからそのことを文章にまとめておこうと思い、数回にわけてブログに記録することにしました。できるだけベルリンの(アートを含めた)事情が伝わるように書こうと思います。

その第一回ですが、ゲオルグ・エルザー記念碑を紹介します。

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ゲオルグ・エルザーは第二次世界大戦前夜にアドルフ・ヒトラーの暗殺を企てた人物とされています。彼はヒトラーの演説会場に時限爆弾を仕掛けたのですがヒトラーがたまたま別件で予定より30分早く退場することで暗殺は未遂に終わってしまいました。この暗殺未遂事件については、あと一歩で歴史を変えるところだったというのが一般の見解のようです。

1939年11月8日、ヒトラーは、かつてミュンヘン一揆の舞台となったビアホール「ビュルガーブロイケラー」で、毎年恒例であったミュンヘン一揆16周年記念演説を行った。この年、ヒトラーはベルリンで行われる第二次世界大戦に関する打ち合わせのため例年より早めに演説を切り上げ会場を後にした。ヒトラーが退席した後、時限爆弾が爆発し、7人が死亡し、63人が負傷した。(Wikipedia)

彼の横顔をモチーフにしたこの記念碑は、彼の英雄的な行動に対して2011年にベルリン州によって建立されました。彼は1945年に強制収容所でヒトラーによって処刑されているのですが、記念碑がヒトラー私有の施設があった場所(Führerbunker)の近くに建立されているという地理的事情も相まって、何か物語性が強く前面に押し出された特異な記念碑に感じられます。

ゲオルグ・エルザー記念碑の位置。ベルリン中心部に位置しているのでアクセスはしやすいと思います。


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夜はライトアップされるようです。

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